GARDNER庭守

今から1400年ほど前に⽇本庭園の⽂化は始まったそうです。池泉庭園、枯⼭⽔、露地(茶庭)、昨今では雑⽊の庭などの庭園様式があり、それに代表する素晴らしいお庭が沢⼭あります。今もその美しい姿を⾒られるのはお庭を守り続けている⼈たちがいるからです。先⼈たちの伝統を受け継ぎ、今の時代でさらに⼿⼊れについて探求し試⾏錯誤を重ね、次世代へつなぎ伝えていくことが庭を守る者としての務めだと考えています。

剪定と⼿⼊れ

樹⽊のサイズ維持や景観を美しく⾒せるために樹⽊の剪定は⽋かすことのできない作業の⼀つですが、剪定は⼤なり⼩なり樹⽊に傷を負わせているということを忘れずにダメージを必要最⼩限に抑えつつ新陳代謝を⾼めるイメージをもって剪定するように⼼がけています。

  • 養⽔分の流れを滞らせない。
  • 切り⼝を滑らかにする。
  • 切り⼝を保護する。
  • 樹種に合わせて適切な剪定時期を選択する。
  • 断幹や太い枝を多く切除する様な強剪定は段階的に⾏う。
  • 葉の量を著しく少なくしない。⾵にそよぐような柔らかな仕⽴てにする。

⾼⽊作業

近年では⾼⽊作業にロープクライミング技術が取り⼊れられ、より安全な作業が可能となってきましたが、地上数⼗メートルの巨樹や⾼⽊に登攀することは常に危険と隣合わせです。経験と安全な⼿法を取り⼊れながら、枯枝や腐朽した枝などの危険枝除去やロープで枝と枝を結び(ケーブリング)落枝事故の被害軽減、巨樹や⾼⽊の厳かな姿を⼤きく変えない整枝剪定、地上からは⽬視確認できない枝先の葉の健康状態をチェックします。

⼟壌の改良

植物が強く元気に育つためには根っこがとても大切です。土壌を整えることは、根の生活環境が改善され健康な状態を維持することにつながると考えています。例えば硬くなり過ぎた土を軟らかくほぐしたり、栄養が不足してきたら肥料を施したり、またミミズやワラジムシなど落ち葉などを細かく分解する小動物や微生物に目をむけ自然な循環を保つことも土壌改良の一環と考えます。